「ダイエットをしてもくびれが出にくい」
「姿勢が崩れてお腹がぽっこりして見える」
このような悩みを持つ方は、肋骨の開きが原因かもしれません。特にデスクワークや運動不足が続く30代〜40代の女性に多く見られる症状です。
本記事では、ピラティスの専門的な視点から肋骨の開きを解説し、改善のためのエクササイズを紹介します!
⸻
肋骨が開くとはどういう状態?
少し専門用語が出てしまいますが、
医学的には、肋骨の角度が外側に広がり、胸郭の前方突出(rib flare)が起こっている状態を指します。
正常な肋骨の角度は、剣状突起(胸骨下部)から約90度前後が理想的とされています。
しかし肋骨が開くとこの角度が100度以上に広がり、体幹が安定しにくくなるのです。
⸻
肋骨が開く原因
1. 呼吸の浅さ(胸式呼吸の癖)
腹式呼吸が使えず、胸だけで呼吸していると肋骨が外に開いたまま固まります。
2. インナーマッスルの弱化
特に「横隔膜」「腹横筋」「多裂筋」「骨盤底筋群」といったピラティスで重要視するコア筋群が働いていないと、肋骨が正しい位置に戻りません。
3. 猫背や反り腰などの姿勢不良
反り腰の人は肋骨が前に突き出しやすく、猫背の人は呼吸が浅くなるため、結果的に肋骨が開いたままになります。
4. 出産後の体型変化
産後は肋骨と骨盤のバランスが崩れやすく、インナーマッスルの回復が遅れることで肋骨が開いたまま残るケースが多いです。
⸻
肋骨が開いていると起こる不調
• くびれが出にくい(胴回りが四角く見える)
• お腹ぽっこり(腹横筋が機能しないため内臓が前に押し出される)
• 肩こり・腰痛(体幹の安定性が低下し、外側の筋肉に負担がかかる)
• 呼吸が浅い(酸素摂取量の低下により疲れやすい)
つまり、見た目だけでなく健康面にも悪影響を及ぼすのです。
⸻
ピラティスで改善できる理由
ピラティスは「呼吸」と「インナーマッスル」を重視したエクササイズです。
特に 胸郭の可動性を高める胸式呼吸を使いながら、コアを安定させるトレーニングを行うため、肋骨の開きを改善するのに非常に有効です。
• 横隔膜呼吸で肋骨を360度に広げる
• 腹横筋を働かせてお腹をコルセットのように締める
• 胸椎の柔軟性を回復し、呼吸を深める
これらが同時に叶うのがピラティスです。
⸻
肋骨の開きを改善するピラティスエクササイズ
① ブリージング(呼吸エクササイズ)
1. 仰向けになり、膝を立てる
2. 手を肋骨に添える
3. 鼻から息を吸い、肋骨を横に広げるイメージ
4. 口から吐きながら肋骨を中央に寄せ、腹横筋を締める
👉 1日5分でも効果的。
⸻
② デッドバグ(腹横筋強化)
1. 仰向けで手足を天井に上げる
2. 息を吐きながら右手と左足を床に近づける
3. 腰が反らないように腹圧を維持
4. 反対側も同様に行う
👉 10回×3セット
⸻
③ キャット&カウ(胸椎の柔軟性)
1. 四つ這いになり、吸いながら背中を反らす(カウ)
2. 吐きながら背中を丸め、肋骨を内側に締める(キャット)
👉 呼吸と連動させるのがポイント
⸻
④ サイドプランク(体幹安定)
1. 横向きで肘をつき、体を一直線にする
2. 吐きながら腹横筋を締めて腰を持ち上げる
3. 20〜30秒キープ
👉 体幹の安定性を高め、くびれをつくる
⸻
改善へのアドバイス
• エクササイズは 週2〜3回 が理想
• 姿勢の意識(反り腰・猫背の改善)を日常から取り入れる
• 無理に強度を上げず、呼吸を正しく行うことが最優先
• 可能であれば パーソナルジムやピラティス専門スタジオでフォームをチェックしてもらう
⸻
まとめ
肋骨の開きは、単なる体型の問題ではなく、姿勢・呼吸・健康全体に影響を与える重要なサインです。
ピラティスはその改善に最適な方法であり、くびれを取り戻すだけでなく、肩こりや腰痛、呼吸の質まで改善することができます。
「最近お腹がぽっこりしてきた」「くびれがなくなった」と感じる方は、ぜひ今日からピラティスエクササイズを取り入れてみてください。
関連記事
✔️マンツーマンで効果を実感?グループで安く続ける?ピラティスの正しい選び方